実在への飛翔 オノサト・トシノブ文集　久保貞次郎編　サイン本
Onosato Toshinobu

日本の美術家オノサト・トシノブ(1912-1986)の文集です。戦前から抽象について探求していたオノサト氏は、戦後の抽象絵画の発展に先駆的な役割を果たしました。特に、1950年代からはじまる円をモティーフにした作品群は、幾何学的形体と華麗な色彩の配列によって一種の錯視的空間を生み出しており、抽象絵画の可能性を開いたものとして高く評価されています。本書は美術評論家・久保貞次郎(1909-1996)が編集を務めたオノサト氏の文章をまとめたものです。巻頭には円をモティーフにした代表作をカラーと白黒で掲載。また瑛九の紹介でオノサト氏と出会った久保貞次郎によるエッセイ『前衛美術の独創的思想家・オノサト・トシノブ」も収録。

オノサト・トシノブ（おのさと　としのぶ）
1912年長野県生まれ、本名・小野里利信。
10歳のとき群馬県桐生に移り住む。津田青楓洋画塾に学ぶ。日本の抽象美術の先駆者として、親友の瑛九らとともに戦前、戦後と前衛美術の道を歩み続けた。35年黒色洋画展を結成、38年には自由美術家協会会員となる（～56年、以後無所属）。41年に一兵卒として出征、戦後のシベリア抑留を経て48年に帰国。64年、66年にはヴェネツィア・ビエンナーに日本代表として出品、国際的にも高い評価を獲得した。
油彩の他、約200点の版画作品（リトグラフ、シルクスクリーン）も残した。東京国立近代美術館など多くの美術館に作品が収蔵されている。生涯、円を描き続け86年死去。

出版社：叢文社/Sobunsha
刊行年：1978
ページ数：133
サイズ：H305×W231mm
フォーマット：ハードカバー/hardcover
言語 ：和文/Japanese
付属品 ：函/Slip case
状態 ：サインあり。経年並みです

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